新型コロナの物資配給に「社会的距離ゼロ」と報じられたバングラデシュ
ニューズウィーク日本版の記事では、バングラデシュの首都ダッカで4月1日、新型コロナウイルス対策の支援物資の配給場所に多くの女性が殺到し、あまりの混雑で「社会的距離」はほぼゼロだったと報じられています。。。
女性たちが密着して並んでいる様子の写真も添えられていました。
一方、現地メディアの記事では、このような写真が掲載されていました。写真には、「ダッカの高校のグラウンドで救援物資を受け取るため、『社会的距離』を保ちながら順番を待つ恵まれない人々」と書かれていました。
対照的な2枚の写真ですが、どちらもリアルなダッカなんだと思います。ただ、個人的には後者のように整然と並んでいるのは、とても稀な気がします。
我々外国人が多く暮らすエリアには、裕福な現地人が多いので、後者のような場面を多く見かけますが、バングラデシュ全体としては、おそらく前者のような混沌とした状態が圧倒的に多いのだろうと思います。
先日、グルシャンで車を止めていると、日焼けして真っ黒になった女性数人がマスクもせずに車に近づいてきて、窓をドンドンと叩きながら車内にいる私に向かって「お金を頂戴。お腹が減って死にそうなの」などと訴えてきました。私は怖くて直視できず、知らないふりをするしかできなかったのですが、本当に困っている様子でした。
1日1日を生きるのが大変で、コロナの対策どころじゃない貧困層。防護服にビニル手袋、マスク姿で、対策が万全の富裕層。今回のコロナの騒ぎで、バングラでも格差社会がより一層際立っています。